離島×医療アイディアソン「No One Left Behinde」に参加して。

ReportTomomi Imai活動報告

ご無沙汰しております。
代表のTomomiです。
最近はコロナの影響で大変な中、物凄い大雨も続いたり、日々を考えさせられることが続いておりますね。離島に限らず世界中の人たちが「生き方」を強制的に再考させられている感じがしますが、皆さんはどうお過ごしでしょうか?

さて、最近こんなオンラインイベントにお呼びいただき、参加させていただきました。

きっかけは東京医科歯科大学医学部医学科5年の山田夏彦さんが送ってくれた1通のメールでした。

私たちは今、島が好きで島のために活動する” 島結人”として、専門分野の垣根を越えて全国の学生有志を集め、離島医療をテーマとしたヘルスケア・アイデアソンを企画しております。
以下にイベント概要を掲載致しますので、お目通しの上お力添え頂けませんでしょうか?

珍しい分野からメールが来たなと思いつつも、「島結人」のところに興味を持ってくれたのは珍しかったので、すぐにお返事。医療学生が離島移住計画に???と思いながらも、直感的に何か面白くなりそうな予感がしたので、早速zoomでMTG。
その時代表の山田さんが話してくれたことにとても共感して、もちろん参加することにしました。

「確かに勉強すれば論文を読めば医療の知識もデータもわかる。イギリスに留学してより知識ももちろんつきました。だけど、八重山に研修に行った時に、離島医療はデータではわからないことがたくさんあると気づいたんです。だからこそ、医療という分野だけで考えるのではなく、もっと多角的に関わって課題解決をしたいんです。」

ついにこういう時代が日本にも来た!と思いました。

離島移住計画を始めて3年になろうとしていますが、離島移住ってハードルが高いと思われることの多くが「よくわからない、見えない、伝わりにくい」ということだと悶々感じていて。
特に医療や生活にとってまず必要なことに限って、いまいちうまく連携が取れていないことは1つ課題だと感じていました。なのに、移住相談されるときのキーワードの多くは、

  • 子育て
  • 定年後のセカンドライフ(または療養)
  • 医療分野の能力がある方からの住み替え

これらって、人のライフイベントの中でも特に医療に関わる時間だと思うんです。
でも、ものすごくわかりにくいし、だからと言って専門外の人が簡単に情報化したりコミュニティ化しにくい領域だったりします。
いろんな島に行っても、なかなか「これだよね!」みたいな解決策を見たことがない分野。

もちろん離島の規模感にもよりますが、例えば離島で子供を産みたいとなった場合。医療施設が限られているところは、内陸ならただ救急車を呼べばすぐなことも、医療ヘリを呼んだり、それが来れない時は自衛隊の減りが出動します。大袈裟に聞こえるけど、これはある意味離島では常識なことで。
しかも、今みたいに天候が悪ければ、飛べないこともあります。

体験談を話すと、私は先日子供を産んだわけですが、当初ご縁あって長崎県新上五島町にある上五島病院で産もうと思っていました。が、当時の私の血圧が少し高めで、輸血のリスクがあるため、助産師さんも同席でたくさん可能性を探ってくれましたが、結果内地の病院で産む方が良いとなり、そうなりました。

この島の病院はここがほぼメイン。この病院は各科医者が1名体制ということも多いですが、同時に僻地医療の研修を受けている方々もいるそうでいろんな現場を踏んでいる先生が多いそう。
それを知ったのは、このイベントを終えてからでした。

何年も通っていた島でも、どこで知ればいいのか全くわかりませんでした。

じゃあ、離島は医療が乏しいから生きにくいのか。
それはNoです。
離島だからこそできる療養空間作りや子育て空間、人らしく生きれる場や時間があります。

人の暮らしは病院だけで完結するものではありません。
治す最中、ずーっと無機質な空間に置かれ、数をこなすような医療を受けながら、本当に「完治」となるのか。
時間に追われる都会の中で、果たして本当の療養はできるのか。
また、「治す」というのは、病院内での治療だけで本当に良いのか。

私自身、自分の父親の病気を経て一時期精神科医になりたかったけれど、よくよく考えたら病気にならない世界を作った方がいいのではないか?と思って日々の暮らしに貢献できる人になろうと舵を切り替えたけれど、その道中そんなことを相談できる“伴走してくれる人”ってのがいなかったなあと。

医療を考えると、その周辺にはもっと捉えて欲しい課題が多くあるのに、それを話す場が今までありませんでした。

今回参加したこのイベントは、まさにそれを考えようと医療学生が中心となって始めた第一歩でした。

2日間、朝から夜までみっちり多分野からのインプットを入れながら、3チームに分かれてアイディアを出し合い、アウトプットしながら行われた本イベントは、遠くはハワイやイギリスからの参加者もいました。参加した学生さんの属性はこんな感じだったそう。

東京大学、東京医科歯科大学、大阪大学、大阪芸術大学、久留米大学、京都府立医科大学、信州大学、千葉大学、自治医科大学、山口大学、岡山大学、日本獣医生命医科大学、札幌医科大学、琉球大学、愛媛大学、Brigham Young University、Imperial College London、慶應義塾大学、現役医師で、 専門領域は医学部、薬学部、看護学部、農学部、デザイン学科、獣医学部などなど、、、

インプットとして登壇された方々からの学びだけでも何より凄かった、、、
やはり学生さんの行動力ってすごいなあと改めて。

《登壇者・審査員一覧》 ※敬称略、順不同
– 石橋興介(前竹富診療所医師 (2015-2018)、「健康寿命を延ばそう!アワード」厚生労働省大臣最優秀賞受賞)https://youtu.be/-k31JSoThVU
– 野中文陽(長崎大学離島医療研究所
– 本村和久(沖縄県立中部病院総合診療科、島医者養成プログラム責任者)
– 鯨本あつこ(離島経済新聞社編集長)
– 野中涼子(徳之島助産師、NPO法人親子ネットワークがじゅまるの家代表)
– 波多野裕斗(Colonb’s CEO、St. Gallen Symposium 48th Leader of Tomorrow選出)
– Sid Bassetti (Imperial College London) 
– 山地翔太(楽し樹代表、J-SHIP代表、第32回学生・研修医のための家庭医療学夏期セミナー副実行委員長、SDGsAWARD2019優秀賞受賞)
– 大見謝望(琉球大学地域医療研究会、日本プライマリケア学会学生セッション優秀発表賞受賞)
-今井朝美(離島移住計画代表)

《協力》 ※敬称略、順不同
– 佐伯直樹(公益財団法人日本離島センター
– 齋藤学(合同会社ゲネプロ代表、下甑手打診療所所長、James Cook University上級講師)

離島と医療というキーワードでこんなに集まるんだなあと改めて実感。私も僭越ながらトップバッターでお話しさせていただきました。皆さんが専門家なので、私はあくまで民間の1人としてシンプルな話をすることに。

「今欲しいのは、つなぐひと」

離島のしろ、移住にしろ、医療にしろ、それらを利用するのは”一般人”なのですが、なぜかどれも”専門用語”やわかる人にしかわからない言葉や表現で、しかもそういう人たちしかいない市場に情報が投げ込まれるので、実際に知りたいと思っている人たちにそもそもリーチしていないことが多いなあという印象があります。
で、それを知りたいと思った時によく思うのが、

「誰に聞いたらいいんでしょ問題」

私が離島移住を考えた時に、まさにこれでした。それはスーパー専門家である必要はなくて、適材適所へ繋いでくれる人であれば良くて。いわゆるコンシェルジュで。
それも教科書通りではなく、個々人やつなぐ先をある程度理解した上でつなぐことが大事で。

私自身がそういう人を欲してて、数年前に離島移住計画を発足したわけですが、専門家でもなんでもなかったけどいろんな人が相談してくれ、そしていろんな人が教えてくれ、繋いでくれて今に至っています。

離島医療に落とし込んだ時も、やはり同じ課題はあるよねと。

で、離島医療にとっての“つなぐひと”って誰なんでしょ?

という問いを投げさせていただきました。

まさにこのイベントを立ち上げたように、

「はい!ひとまず僕が私がやってみますからみんなでブラッシュアップしていきましょう!」

これが大事で。

もちろん、医療という分野を扱うと、軽やかにはどうしてもいけないことも多くはあると思います。
だからこそ、その分野だけで固まるのではなくって、あえて他の分野と連携することで、ハレーションの緩和を図ることもできるんじゃないでしょうか。

つなぐといえばコミュニティナースやプライマリケアとか。

医療の分野に、つなぐひとがいないのかといえばそうではないんです。
先に上がったインプットを行ってくださった方々はまさに“つなぐ”ことをいろんな角度で行っている方々。
今私が入っている上五島には「コミュニティナース」の活動をされている方もいるし、プライマリケアとして島に入っている方々もいます。
でも、実際はまだまだ活動としては海外のようなホームドクターみたいになっているかどうか、実態が見えにくいかもですが、登壇された方々がまさにこの分野の一線で活躍される方々で、私も学び多く。

*プライマリケア
「簡単に言えば普段から何でも診てくれ、相談に乗ってくれる身近な医師(主に開業医)による医療。」
(via:http://www.minamitohoku.or.jp/up/news/minamitouhoku/topnews/201208/primary-care.htm)
ちゃんとした定義はこちらにあるけど堅いな〜と。。。。w
http://www.primary-care.or.jp/paramedic/

*コミュニティナース
「〜地域の人の暮らしの身近な存在として『毎日の嬉しいや楽しい』を一緒につくり、『心と身体の健康と安心』を実現します。」(via:https://community-nurse.jp/

2日間に渡ってみっちり行われたイベントから、結果4つの活動が立ち上がり、学生だけでなく現役のお医者さんや助産師さんなど多分野が連携してまさに「MOVE」が始まろうとしています。
この経過は今後またチョコチョコ報告してまいります。

こうやって変えようとしてくれている人を批判ばっかりして潰すのではなく、応援できる世の中にしていきたいと改めて思うんです。それはコロナをきっかけに、いろんな人が痛感したんじゃないでしょうか。

少なくとも私や離島移住計画は、そんな仲間たちと伴走しあっていきたいと考えています。

離島移住を勧めるためにも、まず今暮らす人たちにとってより暮らしやすい場所にすることが、結果として移住したい人たちの背中を押すことにもなりますしね。結局、移住のしやすさって、今暮らしている方々の暮らしやすさがベースになっているなと思っていて。

ということで、近々「離島と医療」というテーマで、一回気軽に話せるオンライン飲み会をしてみようかなと考えています。
うちの島も参加したいという離島大募集中です。何島か集まったらやろうと思います。
(それぐらい気軽な感じでやりますね。)
ぜひ自他推薦問わずご連絡くださいませ〜私からも声かけますね。

今回誘ってくださった山田さん!ありがとうございました〜!

(真剣すぎて集合写真忘れたため、みんな顔が真剣な時ですいませんw)